太刀
「太刀を振りかざす」などのように使う「太刀」という言葉。
「太刀」は、音読みで「たち」と読みます。
「太刀」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「太刀」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
太刀の意味
「太刀」には次の意味があります。
・長大な刀剣の総称。短小の「かたな」に対していう。(出典:デジタル大辞泉)
短小の「かたな」に対して、長大な「たち」と使い分けます。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・でもそれは斬られて倒れたのではなくて、太刀先を避けて倒れたのです。
(出典:国枝史郎『怪しの者』)
・武将たちの中には、もう彼の側へ迫って、太刀を抜きかけた者もあった。
(出典:吉川英治『新書太閤記』)
・太刀の柄を手で抑え、崖を下って谷の底へ真一文字に飛び込もうとする。
(出典:国枝史郎『蔦葛木曽棧』)
・男もそうすればわたしの太刀に、血を塗る事にはならなかったのです。
(出典:芥川竜之介『藪の中』)
・これまで以上の勢いで刀を振るい、二の太刀、三の太刀と重ねていった。
(出典:和田竜『村上海賊の娘 下巻』)
・オーストリアの軽騎兵との戦いで二太刀を受けていたからだ。
(出典:ヴィドック/三宅一郎訳『ヴィドック回想録』)
・大股で廊下を進んでいく信長に、太刀を持った小姓らが、慌てて従った。
(出典:井沢元彦『日本史の叛逆者 私説・本能寺の変』)
・それはともかく、あの男が村雨の太刀を持っていたことはまちがいない。
(出典:山田風太郎『八犬傳(上)』)