観音
「観音菩薩」などのように使う「観音」という言葉。
「観音」は、音読みで「かんのん」と読みます。
「観音」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「観音」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
観音の意味
「観音」には次の意味があります。
・「観世音菩薩」の略。(出典:デジタル大辞泉)
お地蔵さまとともに、日本の民間信仰に深く根をおろす、観音さまです。
阿弥陀如来の脇に立ちます。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・そういう心的背景のなかからわれわれの観音は生まれ出たのである。
(出典:和辻哲郎 『古寺巡礼』)
・麻利耶観音、ではどうしてもあの方とは仲好く出来ないと云ふのですか?
(出典:芥川竜之介 『長崎小品』)
・この観音に近づく道はこの思いをとおしてより以外になさそうだ。
(出典:亀井勝一郎 『大和古寺風物誌』)
・ところで、私の考えでは、この百観音の中に、優れたものが五、六体ある。
(出典:高村光雲 『幕末維新懐古談』)
・観音の解釈には諸説あるが、世の声を聞く、という理解が一般的である。
(出典:吉村達也 『観音信仰殺人事件』)
・架山は実際に〝石道の観音さん〟から、このような印象を受けたのである。
(出典:井上靖 『星と祭上』)
・観音像の盗み出しがうまくいけば、それこそ一石二鳥の収穫ではないか。
(出典:杉本苑子 『大江戸ゴミ戦争』)
・いかに観音の寺内でも土地の者がみだりに刑罰を加えるのは穏当でない。
(出典:岡本綺堂 『半七捕物帳』)