一世一代
「一世一代の大仕事」などのように使う「一世一代」という言葉。
「一世一代」は、「いっせいちだい」と読みます。
「一世一代」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「一世一代」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
一世一代の意味
「一世一代」には次の意味があります。
・一生のうち、ただ一度であること。またとないようなこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
特に、一生に一度の晴れがましいことを指します。
役者などが、引退などの前に一生の仕納めとして演じる晴れの舞台も意味します。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・これでは二葉亭が一世一代の芝居を打とうとしても出る幕がないだろう。
(出典:内田魯庵『二葉亭追録』)
・当たった富札をふり廻しているような興奮で一世一代の仕事だと考えた。
(出典:吉川英治『鳴門秘帖』)
・あたしは、かれと一世一代の大勝負をするために、ここにきたのだ。
(出典:高千穂遙『ダーティペアシリーズ3 ダーティペアの大乱戦』)
・おそらくキヨミは、一世一代の芝居を演じようとしているに違いないのだ。
(出典:池田満寿夫『尻出し天使』)
・クサい青春ドラマだったら、このあと一世一代のライブをやるんだろうな。
(出典:賀東招二『フルメタル・パニック!サイドアームズ1 音程は哀しく、射程は遠く』)
・池の端にあったならこの椿岳の一世一代の画も大方焼けてしまったろう。
(出典:内田魯庵『淡島椿岳』)
・一世一代の大働きのつもりで夜も寝ないで頑張ったのが祟ったんでがしょうね。
(出典:半藤一利『幕末辰五郎伝』)
・五叟老人が、この瞬間、一世一代の予言をしてのけたことも理解していた。
(出典:井上祐美子『五王戦国志5 凶星篇』)