システム
「システムを改修する」などのように使う「システム」という言葉。
英語では「system」と表記します。
「システム」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「システム」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
システムの意味
「システム」には次の三つの意味があります。
1 制度。組織。体系。系統。
2 方法。方式。
3 コンピューターを使った情報処理機構。また、その装置。コンピューターシステム。(出典:デジタル大辞泉)
それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。
システムの意味①「制度。組織。体系。系統。」
「システム」の一つ目の意味は「制度。組織。体系。系統。」です。
この場合の「システム」は、例えば、国・市町村や学校・企業などの、「何かの機能を持つ要素」がいくつも組み合わさって「一つの大きな働きをするまとまり」となっている物のことを指します。
また、人が作った制度・組織などに限らず、人体の仕組みや生態系などの人工的でないものも「システム」の一種と言えます。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・現在でもそうだと思うのだが、ここは月給前払いのシステムなのである。
(出典:阿刀田高『まじめ半分』)
・言われるままに働いたので、仕事の段取りもシステムもわからなかった。
(出典:奥田英朗『最悪』)
・自由の制限と引き換えに個人の責任のシステムが作られないままとなる。
(出典:片岡義男『日本語の外へ(下)』)
類語
・体制(たいせい)
意味:各部分が統一的に組織されて一つの全体を形づくっている状態。(出典:デジタル大辞泉)
・仕組み(しくみ)
意味:物事の組み立て。構造。機構。(出典:デジタル大辞泉)
・メカニズム
意味:物事の仕組み。組織。機構。(出典:大辞林 第三版)
システムの意味②「方法。方式。」
「システム」の二つ目の意味は「方法。方式。」です。
「方法」や「手順」「方式」も、一つ一つのやり方をまとめた「システム」と言えます。
この意味の場合、「入会システム」で「入会方法」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・ 今の彼に必要な生命維持システムは、海岸に立っているあの人影なのだ。
(出典:R・エイヴァリー『アルゴスの有毒世界』)
・どういうシステムになっているのか、時々お供えをあげている人を見た。
(出典:夏石鈴子『家内安全』)
・そしてそのようなシステムは、なんのことはない民主主義なのだ。
(出典:片岡義男『日本語の外へ(下)』)
類語
・段取り(だんどり)
意味:物事を行う順序や手順。また、その準備。(出典:デジタル大辞泉)
・流派(りゅうは)
意味:技芸・芸術などで、方法・様式・主義などの違いから区別される、それぞれの系統。(出典:デジタル大辞泉)
・手順(てじゅん)
意味:物事をする順序。段取り。(出典:デジタル大辞泉)
システムの意味③「コンピューターを使った情報処理機構。また、その装置。コンピューターシステム。」
「システム」の三つ目の意味は「コンピューターを使った情報処理機構。また、その装置。コンピューターシステム。」です。
この意味の「システム」は、PCとマウスやキーボード・プリンタなどの周辺機器をひとまとめにしたものや、ネットワークなどを指す言葉として使われます。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・人類はその未来をこの巨大なシステムのいずれかにかけねばならない。
(出典:光瀬龍『東キャナル文書』)
・相手が意図的に切ったのか、通信システムが落ちたのかはよくわからない。
(出典:ヴィンジ『最果ての銀河船団(下)』)
・今回は、同様のシステムが各機体のコンピュータに組み込まれていた。
(出典:今野敏『宇宙海兵隊ギガース2』)
類語
・ロボット
意味:目的の作業・操作をコンピューターの制御で自動的に行う機械や装置。(出典:デジタル大辞泉)
・ネットワーク
意味:複数のコンピューターを結び、データなどを共有し、情報処理の効率化を図るシステム。(出典:デジタル大辞泉)
・デバイス
意味:コンピューターのシステムの中で、特定の機能を果たす周辺装置。(出典:デジタル大辞泉)