遊山
「物見遊山」などのように使う「遊山」という言葉。
「遊山」は、音読みで「ゆさん」と読みます。
「遊山」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「遊山」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
遊山の意味
「遊山」には次の意味があります。
・気晴らしに遊びに出かけること。(出典:デジタル大辞泉)
漢字の通り、特に「野山に遊びに出かけること」を意味することもあります。
「物見遊山」で「気晴らしにあちこち遊び歩くこと」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・名所となったら、大勢の人間が遊山にやってきて歓喜の声をあげる。
(出典:有栖川有栖『朱色の研究』)
・大人の遊山の様がいかにも京都らしい印象を彼等に与えた。
(出典:宮本百合子『高台寺』)
・山と戦をしているつもりではなかったけれど、遊山でないことだけは確かだった。
(出典:新田次郎『孤高の人』)
・スキー客を除けば、この厳寒期を選んで遊山旅行をしようとする人は少ない。
(出典:宮脇俊三『汽車旅12カ月』)
・船の団体で遊山保養をしての帰りがけの一行らしくもない。
(出典:中里介山『大菩薩峠』)
・日本人の遊楽の中でもいわゆる花見遊山はある意味では庭園の拡張である。
(出典:寺田寅彦『日本人の自然観』)
・その場所はほとんどロンドン近くの遊山場によく似ていた。
(出典:マロ・エクトール・アンリ『家なき子』)
・主人は物見遊山で温泉地に逗留しているわけじゃないんですよ。
(出典:佐竹一彦『よそ者』)