不足
「パワー不足」などのように使う「不足」という言葉。
「不足」は、音読みで「ふそく」と読みます。
「不足」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「不足」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
不足の意味
「不足」には次の二つの意味があります。
1 足りないこと。十分でないこと。また、その箇所や、そのさま。
2 満足でないこと。また、そのさま。不満。(出典:デジタル大辞泉)
それぞれの意味や使い方については下記の通りです。
不足の意味①「足りないこと。十分でないこと。また、その箇所や、そのさま。」
「不足」の一つ目の意味は「足りないこと。十分でないこと。また、その箇所や、そのさま。」です。
漢字の通り「足りないこと」を意味します。
「パワー不足」などの場合はこの意味です。
小説などでの具体的な使い方は下記の通り。
使い方・例文
・酒が決してそんなに極度に不足しているわけではないと思う。
(出典:太宰治『禁酒の心』)
・すでに危険なくらい血が不足している。
(出典:R・エイヴァリー『コンラッド消耗部隊(全4巻) 2 タンタロスの輪』)
・ただし燃料は不足がちであった。
(出典:阿川弘之『私記キスカ撤退』)
・日本の子供にとって校舎不足は、最悪の状態に立ち至った。
(出典:宮本百合子『今日の日本の文化問題』)
・この資源不足問題は、解決するだろうか。
(出典:海野十三『地球要塞』)
不足の意味②「満足でないこと。また、そのさま。不満。」
「不足」の二つ目の意味は「満足でないこと。また、そのさま。不満。」です。
この意味では「不満」という意味で使います。
「相手に不足なし」などの場合はこの意味です。
小説などでの具体的な使い方は下記の通り。
使い方・例文
・敵に迎えても不足はなかったのだ。
(出典:本庄陸男『石狩川』)
・良人に対して不平や不足も出ない訳です。
(出典:村井弦斎『食道楽』)
・男を殺さずとも、女を奪う事が出来れば、別に不足はない訳です。
(出典:芥川竜之介『藪の中』)
・こうやって不足なくその日その日が暮らして行かれれば上の分ですよ。
(出典:夏目漱石『吾輩は猫である』)
・学校では生徒が三百八十人、先生が十四人で何不足なく勉強が出きます。
(出典:知里幸恵『手紙』)