局面
「最終局面にいる」などのように使う「局面」という言葉。
「局面」は、音読みで「きょくめん」と読みます。
「局面」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「局面」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
局面の意味
「局面」には次の二つの意味があります。
1 碁や将棋の盤面。また、勝負の形勢。
2 物事の、その時の状況・状態。(出典:デジタル大辞泉)
それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。
局面の意味①「碁や将棋の盤面。また、勝負の形勢。」
「局面」の一つ目の意味は「碁や将棋の盤面。また、勝負の形勢。」です。
この意味は囲碁や将棋などの盤面のことを指し、「勝負の局面」「同じ局面が繰り返される」などのように使います。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・形勢が良いんだか悪いんだか、さっぱりわからない局面を作ってしまう。
(出典:山口瞳『草競馬流浪記』)
・相手の一手により、局面が一変した
・囲碁では同一局面が4回続くと、千日手が成立する
・彼はこの局面をよく見かける
類語
・場面(ばめん)
意味:進行している物事のその場その場の有様。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・形勢(けいせい)
意味:その時その時の状態や勢力の関係。(出典:デジタル大辞泉)
・大局(たいきょく)
意味:囲碁で、部分でなく大づかみにみた勝負の局面。(出典:デジタル大辞泉)
・ぽか
意味:囲碁や将棋で、考えられないような悪い手を打つこと。(出典:デジタル大辞泉)
局面の意味②「物事の、その時の状況・状態。」
「局面」の二つ目の意味は「物事の、その時の状況・状態。」です。
この意味では、盤面だけでなく広い意味で「物事の成り行き」を表すときに使います。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・学問はついに局面を変えるに至るであろうと考えてる者のひとりだった。
(出典:ユゴー・ヴィクトル『レ・ミゼラブル』)
・その最後の局面に関わっただけの自分たちなど、待ったうちに入らない。
(出典:福井晴敏『終戦のローレライ(下)』)
・よく茂った森のようにあらゆる局面で技術は速度をあげて前へ進んでいた。
(出典:橋本克彦『日本鉄道物語』)
・どんな局面になっても自分に出場チャンスはないだろうと分かっていても。
(出典:野沢尚『龍時(リュウジ)3―4』)
類語
・シーン
意味:日常生活の中の印象的な一齣(こま)、情景。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・境遇(きょうぐう)
意味:その人が置かれた、家庭環境・経済状態・人間関係などの状況。(出典:デジタル大辞泉)
・事態(じたい)
意味:物事の状態、成り行き。(出典:デジタル大辞泉)
・現況(げんきょう)
意味:現在の状況。(出典:デジタル大辞泉)