足蹴
「人を足蹴にする」などのように使う「足蹴」という言葉。
「足蹴」は、訓読みで「あしげ」と読みます。
「足蹴」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「足蹴」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
足蹴の意味
「足蹴」には次の意味があります。
・足で蹴ること。転じて、そのことの価値を認めなかったり、人にひどい仕打ちをしたりすることをいう。多く「足蹴にする」の形で用いられる。(出典:精選版 日本国語大辞典)
文字通りの「足で蹴る」という意味から、「他人にひどいことをすること」という意味で用いられます。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・私は、祖母の寝ている部屋へとびこんで行って、祖母の腰を足蹴にした。
(出典:中山義秀『碑・テニヤンの末日』)
・さっきの鞭のあとだから、この足蹴もクララだと思ったのも無理もない。
(出典:沼正三『家畜人ヤプー』)
・今まで大切に蔵つて置いたものを、足蹴にされたやうな気持である。
(出典:北条民雄『道化芝居』)
・足蹴にする信長のことだから、このくらいなことは、あったであろう。
(出典:桑田忠親『明智光秀』)
・時には彼女を叩いたり、足蹴にしたこともあったんじゃないかと思う。
(出典:遠藤周作『月光のドミナ』)
類語
・一蹴(いっしゅう)
意味:相手の申し出、要求などを問題にしないではねつけること。また、相手を簡単に負かしてしまうこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・愚弄(ぐろう)
意味:人をばかにしてからかうこと。軽蔑して、まじめに扱わないこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・等閑(なおざり)
意味: いいかげんにしておくさま。本気でないさま。おろそか。(出典:デジタル大辞泉)
・侮辱(ぶじょく)
意味:見くだして恥をかかせること。はずかしめ。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・杜撰(ずさん)
意味:物事がいいかげんで、誤りが多いこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)