見て取る
「そういうことであろうと見て取れた」などのように使う「見て取る」という言葉。
「見て取る」は、訓読みで「みてとる」と読みます。
「見て取る」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「見て取る」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
見て取るの意味
「見て取る」には次の意味があります。
・見てそれと知る。認める。また、見ただけで事情を感じ取る。(出典:デジタル大辞泉)
一言で言い換えると、分かる、認識する、という意味です。
状況が明らかで、目で見るだけで、触れたり深く聞いたりしなくても、その事情が分かる、というような時に用います。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・彼女は私の心を見て取って、わざわざ子供を私の方へ差し出したりした。
(出典:豊島与志雄『理想の女』)
・微妙に怪我をした方の脚をかばって走っているのが、僕には見て取れた。
(出典:竹井10日『ポケロリ 2 なかよしの章』)
・距離が遠すぎて、表情の変化をはっきりと見て取ることもできなかった。
(出典:秋山瑞人『イリヤの空、UFOの夏 その4』)
・そして、あなたも同じ嫌なことを考えたことは目の動きで見て取れました。
(出典:小林泰三『玩具修理者』)
・その部屋に一歩足を踏み入れると、たちまち明らかな異常が見て取れた。
(出典:東川篤哉『謎解きはディナーのあとで』)
類語
・見受ける(みうける)
意味:見てとる。見て判断する。(出典:デジタル大辞泉)
・見抜く(みぬく)
意味:奥底まで見とおす。表に現れない真実・本質を知る。(出典:デジタル大辞泉)
・見破る(みやぶる)
意味:たくらみや秘密などを見抜く。(出典:デジタル大辞泉)
・見透かす(みすかす)
意味:表面に出ていない物事の真相を見抜く。見破る。(出典:デジタル大辞泉)
・読む(よむ)
意味:外面を見て、その隠された意味や将来などを推察する。(出典:デジタル大辞泉)