二つ返事
「仕事を二つ返事で請け負う」などのように使う「二つ返事」という言葉。
「二つ返事」は、訓読みで「ふたつへんじ」と読みます。
「二つ返事」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「二つ返事」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
二つ返事の意味
「二つ返事」には次の意味があります。
・ 気持ちよく、すぐに承諾すること。(出典:デジタル大辞泉)
「はい」を二つ重ねて躊躇なく言うほど快く返事をする様を言い換えて「二つ返事」という言葉ができたと考えられています。
最近では「一つ返事」という本来とは違う言い方が「気持ちよく、すぐに承諾すること」の意味で用いられることが増えているようです。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・父親は手袋みたいにくしゃくしゃになって二つ返事で乗ってきたのです。
(出典:セルバンテス/荻内勝之訳『ペルシーレス(下)』)
・イタズラ好きの彼女のことだからきっと二つ返事で協力してくれるだろう。
(出典:同人『涼宮ハルヒの微笑』)
・もしもこの先がいつもの行商であれば二つ返事でうなずいているところだ。
(出典:支倉凍砂『狼と香辛料VI』)
・歓喜のあまりなんの目算もないまま二つ返事でお引き受けいたしました。
(出典:阿刀田高『ナポレオン狂』)
・寅は何と思ったか、それを二つ返事で承知して、壮平爺さんを帰らせた。それは今から一月前のことだった。
(出典:海野十三『疑問の金塊』)
類語
・即答(そくとう)
意味:その場でただちに答えること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・明答(めいとう)
意味:はっきりと答えること。また、その答え。(出典:デジタル大辞泉)
・快諾(かいだく)
意味:気持よく承知すること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・唯諾(いだく)
意味:人の言うことをそのまま承知すること。また、その返答(出典:デジタル大辞泉)
・事もなげ(こともなげ)
意味:何事もない様子。何とも思わないさま。平気なさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)