特質
「日本人の特質的な部分」などのように使う「特質」という言葉。
「特質」は、音読みで「とくしつ」と読みます。
「特質」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「特質」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
特質の意味
「特質」には次の意味があります。
・あるものの持っている、特にとり立てていうべき性質。特性。(出典:精選版 日本国語大辞典)
特に際立っている性質を意味します。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・そういうことはおそらく人物の特質をあげるためにいつたことであろう。
(出典:下村湖人『現代訳論語』)
・私はここに私達と時代を同じくする者の一つのはつきりした特質を認める。
(出典:堀辰雄『「絵本」』)
・しかもそれは粗野な美にあるのでもなく、強大な特質にあるのでもない。
(出典:柳宗悦『民芸四十年』)
・見える笑いを通して見えざる涙をそそぐという態度がその特質である。
(出典:ゴーゴリ/工藤精一郎訳『死せる魂』)
・これこそ女の主要な特質で、人は何よりも先にこれを求めなければならない。
(出典:モンテーニュ/関根秀雄訳『モンテーニュ随想録抄』)
類語
・質(しつ)
意味:そのものの良否・粗密・傾向などを決めることになる性質。実際の内容。(出典:デジタル大辞泉)
・資質(ししつ)
意味:生まれつきの性質や才能。資性。天性。姿質。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・資性(しせい)
意味:生まれながらに持っている才能や性質。生まれつき。天性。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・特性(とくせい)
意味:そのものだけが持つ性質。特有のすぐれた性質。特質。(出典:デジタル大辞泉)
・強み(つよみ)
意味:頼りになる点。そのものを強くさせている要素。利点。(出典:精選版 日本国語大辞典)