図に乗る
「ほめるとすぐに図に乗る」などのように使う「図に乗る」という言葉。
「図に乗る」は、音読みで「ずにのる」と読みます。
「図に乗る」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「図に乗る」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
図に乗るの意味
「図に乗る」には次の意味があります。
・調子に乗ってつけあがる。(出典:大辞林 第三版)
わかりやすく言うと「物事が順調に運んでいい気になる、慢心する」という意味です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・ 併し之は明らかに図に乗り過ぎて早まったという形であるように見える。
(出典:戸坂潤『社会時評』)
・それとも父親に叱られなかったので少々図に乗ったというのだろうか。
(出典:福永武彦『廃市・飛ぶ男』)
・ 気分が単純なだけしたい放題にさせて置くと図に乗って何をするか分らない。
(出典:宮本百合子『一つの出来事』)
・しかし今日はあまり図に乗り過ぎはしないかと思うよ。
(出典:梶井基次郎『梶井基次郎全一巻』)
・ 後悔はしないが、このところすこし図に乗りすぎたようであった。
(出典:司馬遼太郎『国盗り物語』)
類語
・調子に乗る(ちょうしにのる)
意味:おだてられ、得意になって物事をする。いい気になって軽率な行動をする。(出典:デジタル大辞泉)
・つけあがる
意味:相手の寛大さにつけこんで、増長する。(出典:大辞林 第三版)
・舞い上がる(まいあがる)
意味:うれしくていい調子になる。 (出典:大辞林 第三版)
・天狗になる(てんぐになる)
意味:いい気になって自慢する。得意になる。うぬぼれる。(出典:デジタル大辞泉)
・慢心(まんしん)
意味:自慢していい気になること。おごり高ぶること。また、その心。(出典:大辞林 第三版)