人口に膾炙する
「人口に膾炙する名言」などのように使う「人口に膾炙する」という言葉。
「人口に膾炙する」は、「じんこうにかいしゃする」と読みます。
「人口に膾炙する」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「人口に膾炙する」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
人口に膾炙するの意味
「人口に膾炙する」には次の意味があります。
・人々の話題に上ってもてはやされ、広く知れ渡る。(出典:デジタル大辞泉)
「人口」は「人々の口」を意味します。
「膾」は「なます」、「炙」は「あぶり肉」を意味し、どちらも美味で誰の口にも合って好まれる食べ物です。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・後世永く人口に膾炙する人物である。
(出典:鳥谷部春汀『明治人物月旦(抄)』)
・アマチュア時代に精魂傾けて作った曲が評価され、人口に膾炙するようになる。
(出典:浜野サトル『新都市音楽ノート』)
・「ストーカー」という名前が人口に膾炙するにつれ、精神分裂病などの妄想にも登場するようになった。
(出典:斉藤茂太『「まさか」の人に起こる異常心理』)
・ウォルポールが考案したこの造語は人口に膾炙するに至ったのです。
(出典:茂木健一郎『「脳」整理法』)
・誠に御無事な御生涯で、その外には何一つ、人口に膾炙するような御逸事と申すものも、なかったからでございます。
(出典:芥川龍之介『羅生門・鼻』)
類語
・周知(しゅうち)
意味:広く知ること。広く知れ渡っていること。(出典:日本国語大辞典)
・知れ渡る(しれわたる)
意味:人々に広く知られるようになる。(出典:デジタル大辞泉)
・噂(うわさ)
意味:世間で言いふらす話。風説。(出典:日本国語大辞典)
・話題(わだい)
意味:話の主題。話のたね。(出典:日本国語大辞典)
・評判になる(ひょうばんになる)
意味:世間で取りざたすること。(出典:日本国語大辞典)