不便
「車に乗れないなんて不便だ」などのように使う「不便」という言葉。
「不便」は、音読みで「ふべん」と読みます。
「不便」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「不便」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
不便の意味
「不便」には次の意味があります。
・便利でないこと。都合の悪いこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
便利を「不」で打消しているため、便利ではないことを意味します。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・百姓弥之助はこの農業生活に入るにつれて服装の上で不便を感じ出した。
(出典:中里介山『百姓弥之助の話』)
・メンバー全員がそこへ遊びに行って、あまりの不便さに音をあげたのだ。
(出典:山際淳司『Give up オフコース・ストーリー』)
・馬の近視がどんなに不便なものか、おわかりにならないかもしれません。
(出典:H・ロフティング/井伏鱒二『ドリトル先生物語全集(全12巻) 4 ドリトル先生のサーカス』)
・田園調布というのは都心からタクシーで行くのに遠くて不便な所である。
(出典:松本清張『黒の回廊』)
・慣れてみれば、よくそれでも不便とも思わずに暮らして来たようなものだ。
(出典:島崎藤村『嵐』)
類語
・不自由(ふじゆう)
意味:思うようにならないこと。不足や欠けた点があって困ること。不便なこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・不如意(ふにょい)
意味:思い通りにならないこと。また、そのさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・不随(ふずい)
意味:からだなどが思うように動かないこと。(出典:デジタル大辞泉)
・事欠く(ことかく)
意味:物が不足する。なくて不自由する。(出典:デジタル大辞泉)
・儘ならぬ(ままならぬ)
意味:思いどおりにならない。ままならない。(出典:デジタル大辞泉)