紙一重
「紙一重の差」などのように使う「紙一重」という言葉。
「紙一重」は、訓読みで「かみひとえ」と読みます。
「紙一重」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「紙一重」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
紙一重の意味
「紙一重」には次の意味があります。
・紙一枚の厚さほどの、わずかの違い。(出典:大辞林 第三版)
相手との実力が互角だったが紙一重の差でなんとか勝ったなどのように、勝負の世界でもよく使われる言葉です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・こうした恐怖と紙一重の幸福は、選ばれた者だけが味わうものに違いなかった。
(出典:林真理子『不機嫌な果実』)
・これはもう、人類の歴史はじまって以来の残酷と紙一重ではないだろうか?
(出典:和田はつ子『薬師』)
・雨村は、自分の研究が軍事利用に紙一重であることをひどく気にしているのである。
(出典:森村誠一『腐蝕の構造』)
・彼の脳髄はいつの間にか「死」と紙一重の単純さにまで還元されていた。
(出典:夢野久作『少女地獄』)
・比丘尼の昔から明治にかけて女芸人と売春婦は紙一重の生活をしていた。
(出典:永六輔『芸人その世界』)
類語
・際どい(きわどい)
意味:悪い事態になりそうな、危険な状態である。また、事態が不安定で、すれすれの状態である。(出典:デジタル大辞泉)
・擦れ擦れ(すれすれ)
意味:限界をもう少しで越えそうなこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・間一髪(かんいっぱつ)
意味:事態が極めて差し迫っていること。その寸前のところ。(出典:デジタル大辞泉)
・一触即発(いっしょくそくはつ)
意味:ちょっと触れればすぐに爆発しそうなこと。危機に直面していること。危機一髪。(出典:デジタル大辞泉)
・瀬戸際(せとぎわ)
意味:勝負・成否などの分かれ目。(出典:デジタル大辞泉)