色仕掛
「色仕掛に惑わされる」などのように使う「色仕掛」という言葉。
「色仕掛」は、訓読みで「いろじかけ」と読みます。
「色仕掛」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「色仕掛」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
色仕掛の意味
「色仕掛」には次の意味があります。
・ 異性の気をひくために色っぽい手段を用いて誘惑したりだましたりすること。また、その手段。(出典:精選版 日本国語大辞典)
色情を利用して異性をだましたり、誘惑したりすることを意味します。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・男だけならば色仕掛けという狂言かとも思うが、そのなかには女もいる。
(出典:岡本綺堂『半七捕物帳』)
・今のぼくに色仕掛けされてなにも感じないなんてのはありえないんですよ。
(出典:沖田雅『先輩とぼく 5』)
・手もなく夫婦の色仕掛けにのせられたのが恥ずかしくてならなかった。
(出典:カザノヴァ/田辺貞之助訳『カザノヴァ回想録 第二巻』)
・色仕掛というがな、旧幕のころも役人がよく女を抱かせられて落ちた。
(出典:山田風太郎『警視庁草紙(上)』)
・あなたのいふ協力つていふのは、色仕掛けのことぢやないの。
(出典:岸田国士『速水女塾』)
類語
・誘惑(ゆうわく)
意味:さそって心をまどわすこと。よくないことにさそい込むこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・媚を売る(こびをうる)
意味:商売女などがなまめかしい態度を示して、客の機嫌をとる。(出典:デジタル大辞泉)
・秋波(しゅうは)
意味:美人の涼しい目もと。また、女性のこびを含んだ目つき。流し目。色目。(出典:デジタル大辞泉)
・口説く(くどく)
意味:自分の愛情や恋心を受け入れるよう説得する。言い寄る。(出典:デジタル大辞泉)
・ハニートラップ(honey trap)
意味:機密情報などを得る目的で、スパイが色仕掛けで対象(外交官や政治家・軍関係者など)を誘惑したり、弱みを握って脅迫したりする、諜報活動のこと。主に、女性の諜報員が男性に仕掛けるものをいう。(出典:デジタル大辞泉)