水枕
「水枕で頭を冷やす」などのように使う「水枕」という言葉。
「水枕」は、訓読みで「みずまくら」と読みます。
「水枕」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「水枕」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
水枕の意味
「水枕」には次の意味があります。
・ゴムまたは防水布で作り、中に水や氷を入れて発熱時などに用いる枕。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「水枕」とは、簡単に言うと、後頭部を冷やすために作られた枕の一種のことです。現代では安眠グッズとして使われることもあります。また、熱中症対策としてスポーツ時や外出時に使用することもできます。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・台所へ立って行き、水枕を探すと、氷を入れ新しいタオルを巻きつけた。
(出典:青島幸男『人間万事塞翁が丙午』)
・今夜はおそいから、明朝早く樋口さんを呼ぶことにし、水枕をしかせた。
(出典:室生犀星『童子』)
・「そこに水枕を吊してあったんだと」 何も尋ねないのに、マサは言った。
(出典:篠田節子『死神』)
・アパートの事務所から体温計を借りて来たり、ゴムの水枕を買いに走ったりしてくれた。
(出典:石川達三『充たされた生活』)
・今迄春三郎は斯る物の存在をすら知らなかつた水枕を持つて來て文太郎の頭の下に當てがつた。
(出典:高浜虚子『続俳諧師』)
類語
・氷枕(こおりまくら)
意味:氷片や水を入れて枕にする、ゴムまたはゴム引きの防水布製の袋。熱のある病気のときに、頭部を冷やすために用いる。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・湿布(しっぷ)
意味:水・湯・薬液などに浸した布を当て、患部を温めたり冷やしたりする治療法。また、その当てる物。(出典:デジタル大辞泉)
・保冷剤(ほれいざい)
意味:食品などを低温に保つための薬剤。また、それを小袋などの容器に密封したもの。市販されているものの多くはポリアクリル酸ナトリウムを含み、冷凍することで繰り返し使用できる。(出典:デジタル大辞泉)
・氷嚢(ひょうのう)
意味:身体の患部の熱を下げるために氷を入れてあてがう袋。ゴム・ビニール・防水布などで作る。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・アイスノン
意味:不凍液・ゲル化剤などを密封した保冷効果のある枕の商標名。冷凍庫で冷やしたのち、頭部などに当てて発熱を抑える。(出典:デジタル大辞泉)