途方に暮れる
「道に迷って途方に暮れる」などのように使う「途方に暮れる」という言葉。
「途方に暮れる」は、「とほうにくれる」と読みます。
「途方に暮れる」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「途方に暮れる」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
途方に暮れるの意味
「途方に暮れる」には次の意味があります。
・方法や手段が尽きて、どうしてよいかわからなくなる。(出典:デジタル大辞泉)
どうしようもなく、困った状態を表します。
「途方」は「方向」や「手段」、「暮れる」は「どうしたら良いか分からず困ってしまうこと」を意味しています。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・東京市全図と記された大きな地図を眺めて、照子は途方に暮れたようだった。
(出典:小林信彦『夢の砦』)
・途中で連絡がつかなくなって途方に暮れてると救急車がやって来ましてね。
(出典:馳星周『不夜城完結編 長恨歌』)
・二人が帰った後は、ボクはもう途方に暮れることしかできなかった。
(出典:宮谷シュンジ『絶望の世界 2希望の世界』)
・途方に暮れかけたとき、私は病院にやって来た当初の目的を思い出した。
(出典:山本文緒『きっと君は泣く』)
・その話しぶりを聞いてゐると、左門はただ途方に暮れるばかりであつた。
(出典:坂口安吾『吹雪物語』)
類語
・困り果てる(こまりはてる)
意味:困って途方にくれる。全く困ってしまう。(出典:デジタル大辞泉)
・万事休す(ばんじきゅうす)
意味:もはや施す手段がなく、万策尽きる。もはやおしまいで、何をしてもだめだという場合に使う。(出典:デジタル大辞泉)
・茫然自失(ぼうぜんじしつ)
意味:あっけにとられて、我を忘れてしまうさま。(出典:デジタル大辞泉)
・処置無し(しょちなし)
意味:どうすることもできないこと。始末におえないこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・八方塞がり(はっぽうふさがり)
意味:とるべき手段がなくなり途方に暮れること。(出典:大辞林 第三版)