減退
「食欲が減退する」などのように使う「減退」という言葉。
「減退」は、音読みで「げんたい」と読みます。
「減退」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「減退」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
減退の意味
「減退」には次の意味があります。
・勢いが減って衰えること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「減退」は、力や勢いが弱まっている状態を表わす言葉で、特に体力や意欲などが衰える場合に使われることが多いです。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・六月になってからはお食慾が減退してお顔色も悪くおやつれが見えるようになった。
(出典:与謝野晶子『源氏物語』)
・そろそろ僕の方から折れなくてはいけないことは分かっていたが、背中の重荷は思った以上に僕の性欲を減退させた。
(出典:山本文緒『紙婚式』)
・数年前まではこの日を指折り数えて楽しみにしていたのが、近年どうしたわけか、急に興味が減退した。
(出典:寺田寅彦『二科展院展急行瞥見』)
・私は主人の場合についてしか存じませんですが、とにかく原爆症が出ましてからは非常に食慾が減退いたしました。
(出典:井伏鱒二『黒い雨』)
・書物に関していえば、それは知的な欲求を、逆にいちじるしく減退させてしまう結果になりかねない。
(出典:森本哲郎『読書の旅 愛書家に捧ぐ』)
類語
・不振(ふしん)
意味:勢い・成績・業績などがふるわないこと。(出典:デジタル大辞泉)
・衰退(すいたい)
意味:勢いや活力が衰え弱まること。(出典:デジタル大辞泉)
・後退(こうたい)
意味:勢いが衰えたり程度が低くなったりすること。(出典:デジタル大辞泉)
・減衰(げんすい)
意味:次第に減少していくこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・衰弱(すいじゃく)
意味:からだや物の勢いなどがおとろえよわること。(出典:精選版 日本国語大辞典)