人畜無害
「人畜無害なつまらない人」などのように使う「人畜無害」という言葉。
「人畜無害」は、「じんちくむがい」と読みます。
「人畜無害」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「人畜無害」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
人畜無害の意味
「人畜無害」には次の意味があります。
・人や動物に対して害がないこと。また、他になんの影響も及ぼさないような、平凡でとりえのない人。(出典:四字熟語を知る辞典)
人や動物にとって害がないことは多くの場合で利点ですが、この言葉は皮肉や侮蔑の意を込めて、他に何の影響も及ぼさないような、平凡でとりえのない人といった意味となります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・そうやって、人畜無害そうな顔して、 心の底で、わたしのことを馬鹿にしてっ!
(出典:暁works『るいは智を呼ぶ1 皆元るい』)
・そこにいるのが空気のごとく当たり前だって顔で普段通りの人畜無害そうな笑顔で手を振っている。
(出典:五十嵐雄策『乃木坂春香の秘密(全16巻) 乃木坂春香の秘密 14』)
・どうやら私は、人畜無害の患者に分類されているらしかった。
(出典:藤原作弥『聖母病院の友人たち ―肝炎患者の学んだこと―』)
・法に触れるようなあこぎな商売はしてないし、向こうも人畜無害だと踏んだんでしょう。
(出典:法月綸太郎『生首に聞いてみろ』)
・距離を置いた観察がしばらく続いて転校生が人畜無害と分かれば、イジメでも始まるかも知れない。
(出典:入間人間『電波女と青春男 SF(すこしふしぎ)版』)
類語
・毒にも薬にもならない(どくにもくすりにもならない)
意味:害もなく益もない。じゃまにもならないが、たいして役にも立たない。(出典:デジタル大辞泉)
・平凡(へいぼん)
意味:ありふれていて、特にすぐれた点のないこと。また、そのさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・凡庸(ぼんよう)
意味:平凡でとりえのないこと。また、その人や、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・御人好し(おひとよし)
意味:何事も善意にとらえる傾向があり、他人に利用されたりだまされたりしやすいこと。また、そのさまや、そういう人物。(出典:デジタル大辞泉)
・在り来たり(ありきたり)
意味:珍しくないこと。ありふれていること。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)