物怖じ
「物怖じしない性格」などのように使う「物怖じ」という言葉。
「物怖じ」は、訓読みで「ものおじ」と読みます。
「物怖じ」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「物怖じ」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
物怖じの意味
「物怖じ」には次の意味があります。
・物事をこわがること。(出典:デジタル大辞泉)
行動を起こす前にその行動に対して不安を覚えたり、物事に対して臆するという意味でよく使われます。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・私は元来あまり物怖じはしないたちだが、この時はやはり気が重かった。
(出典:米澤穂信『満願)
・そうしてできた空間に、少女はまったく物怖じせずに腰をおろした。
(出典:西野かつみ『かのこん 第12巻 ~ちずるメリーゴーラウンド!~』)
・わたしは、 生まれて間もない獣が物怖じするように ぎょっとした。
(出典:ダンテ/三浦逸雄訳『神曲(第二部) 煉獄篇』)
・彼女はこちら側の人間だったが、あっち側の人と話す時は全然物怖じしてなかった。
(出典:宮谷シュンジ『絶望の世界 2希望の世界』)
・その輪の中を、千反田は物怖じもせず横切って、玄関の格子戸を開けた。
(出典:米澤穂信『古典部シリーズ4 遠まわりする雛』)
類語
・人怖じ(ひとおじ)
意味:知らない人の前に出ておじけづくこと。(出典:デジタル大辞泉)
・気後れ(きおくれ)
意味:相手の勢いやその場の雰囲気などに押されて、心がひるむこと。気おじ。(出典:デジタル大辞泉)
・畏縮(いしゅく)
意味:おそれて体や気持が小さくなること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・怖気(おじけ)
意味:怖がる気持ち。恐怖心。おぞけ。(出典:デジタル大辞泉)
・蚤の心臓(のみのしんぞう)
意味:気が小さく、臆病であることのたとえ。(出典:デジタル大辞泉)