けんもほろろ
「けんもほろろな返事」などのように使う「けんもほろろ」という言葉。
「けんもほろろ」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「けんもほろろ」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
けんもほろろの意味
「けんもほろろ」には次の意味があります。
・人の頼み事や相談事などを無愛想に拒絶するさま。取りつくしまもないさま。(出典:デジタル大辞泉)
「けんもほろろ」を分かりやすく言うと「人からのお願いに対して冷たく接すること」を言います。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・フロントで空室があるかと訊いてみたが、けんもほろろという感じで否定された。
(出典:平岩弓枝『風祭』)
・そういえば、けんもほろろの態度を取り、メールにも返信していない。
(出典:今野敏『心霊特捜』)
・松下はRCAに規格の採用を持ち掛けたが、答えはけんもほろろだった。
(出典:佐藤正明『陽はまた昇る 映像メディアの世紀』)
・あの子は、とてもひどい侮辱を受けたので、けんもほろろに拒絶した訳です。
(出典:カフカ/谷友幸訳『城(下)』)
・けんもほろろな態度に、皆腹を立てて手を引いた。
(出典:海音寺潮五郎『列藩騒動録(一)』)
類語
・冷冷然(れいれいぜん)
意味:いかにも態度がひややかなさま。(出典:大辞林 第三版)
・つれない
意味:人の気持ちを思いやろうとしない。思いやりがない。冷淡だ。無情だ。(出典:大辞林 第三版)
・冷淡(れいたん)
意味:思いやりがないこと。同情や親切心を示さないこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・無情(むじょう)
意味:いつくしむ心がないこと。思いやりのないこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・他人行儀(たにんぎょうぎ)
意味:他人に対するように、うちとけないこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)