逢着
「疑問に逢着する」などのように使う「逢着」という言葉。
「逢着」は、音読みで「ほうちゃく」と読みます。
「逢着」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「逢着」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
逢着の意味
「逢着」には次の意味があります。
・出あうこと。でくわすこと。行きつくこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
めぐり合うことやたどり着くことを意味します。
「逢着」は「ぶじゃく」と読むこともあり、意味はこちらも「出あうこと」という意味です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・こうした留学体験と翻訳の作業を通して私は次のような考えに逢着した。
(出典:酒井健『バタイユ入門』)
・その時でありました、私がふとある大きな事実に逢着しましたのは。
(出典:高浜虚子『俳句の作りよう』)
・彼は子供に対する母親の愛情が父親のそれに比べてどの位強いかの疑問にさえ逢着した。
(出典:夏目漱石『道草』)
・思惟は幾何学に於て思惟ならぬ或るものに逢着することが明らかとなった。
(出典:戸坂潤『幾何学と空間』)
・吾々日本人は今まさに新らしく出立しなければならない時期に逢着している。
(出典:豊島与志雄『偶像に就ての雑感』)
類語
・邂逅(かいこう)
意味:思いがけなく出会うこと。めぐりあうこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・遭遇(そうぐう)
意味:思いがけず、めぐり合うこと。不意に出会うこと。であい。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・出会(であい)
意味:であうこと。でくわすこと。邂逅(かいこう)。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・立会(たちあい)
意味:その場にいて物事の成り行きや結果を見守ること。また、その人。(出典:デジタル大辞泉)
・一期一会(いちごいちえ)
意味:(安土桃山時代の茶人で、千利休の弟子であった宗二の著「山上宗二記‐茶湯者覚悟十体」にある「一期に一度の会」から) 一生に一度会うこと。また、一生に一度限りであること。(出典:精選版 日本国語大辞典)