シニカル
「シニカルな調子で語る」などのように使う「シニカル」という言葉。
英語では「cynical」と表記します。
「シニカル」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「シニカル」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
シニカルの意味
「シニカル」には次の意味があります。
・皮肉っぽい態度をとるさま。冷笑的。また、他人の価値観や考え方に対してばかにしたようなさま。シニック。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「シニカル」をわかりやすく言えば、「遠まわしに意地悪な、嫌みな態度をとること」という意味です。
日本語では「冷笑的(れいしょうてき)」と訳されます。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・シニカルな調子が強くなったのは、自己嫌悪のためであったかも知れない。
(出典:西村京太郎『失踪計画』)
・鳴海は一瞬きょとんとしたが、次の瞬間シニカルな微笑を浮かべて言った。
(出典:海堂尊『チーム・バチスタの栄光(上)』)
・そういう意味で、あの人は命の希望といったものに対してシニカルだったと思います。
(出典:大岡信『名句歌ごよみ〔夏〕』)
・飄々として、どこかシニカルで、しかし根は真面目な優しい人間だった。
(出典:吉田満『戦中派の死生観』)
・非常にシニカルで、普通の女の子たちに対する評価などは全く情け容赦ない。
(出典:林真理子『ルンルンを買っておうちに帰ろう』)
類語
・渋口(しぶくち)
意味:苦言。皮肉。悪口。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・嫌味(いやみ)
意味:人に不快な感じを与える言い方、身なり、態度をすること。また、そのような言い方、身なり、態度。または、それから受ける不快感、嫌悪感。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・偏屈(へんくつ)
意味:性質がかたくなで、素直でないこと。ひねくれていること。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・天邪鬼(あまのじゃく)
意味:何事でも人の意にさからった行動ばかりをすること。また、そのようなさまやそのような人。ひねくれ者。つむじまがり。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・冷笑(れいしょう)
意味:さげすみ笑うこと。せせらわらうこと。あざわらい。(出典:精選版 日本国語大辞典)