あまねく
「あまねく知れ渡る」などのように使う「あまねく」という言葉。
「あまねく」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「あまねく」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
あまねくの意味
「あまねく」には次の意味があります。
・もれなくすべてに及んでいるさま。広く。一般に。(出典:デジタル大辞泉)
「広く生き渡る」という意味を持つ「あまねし」の連用形が副詞として変形したものです。
「普く」または「遍く」と漢字表記され、二つの漢字を合わせると「普遍」という熟語になります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・そのようにして、この世界にあまねく存在するようになります。
(出典:田口ランディ『オクターヴ』)
・神の御恵みはそれほどあまねく、神はそれほどおなさけ深いのであります。
(出典:チョーサー/西脇順三郎訳『カンタベリ物語(下)』)
・しかしこの魔物の森は、逆に呪われた場所としてあまねく知られている。
(出典:吉野匠『レイン6 大戦勃発 !』)
・あまねく天を埋めていた雲が頭上で丸く切れていた。
(出典:流星香『プラパ・ゼータ 4 玻璃色の迷宮』)
・それに、女に関する評判の悪さもあまねく全軍へとどろきわたっている。
(出典:A・バートラム・チャンドラー『銀河辺境シリーズ(全25巻) 8 遙かなる旅人』)
類語
・凡て(すべて)
意味:ことごとく。残らず。(出典:デジタル大辞泉)
・漏れなく(もれなく)
意味:のこらず。ことごとく。(出典:デジタル大辞泉)
・根こそぎ(ねこそぎ)
意味:根まですっかり抜き取ること。転じて、余さずすべてすること。(出典:デジタル大辞泉)
・悉皆(しっかい)
意味:残らず。すっかり。(出典:デジタル大辞泉)
・余すところなく(あますところなく)
意味:残らず。すべて。(出典:デジタル大辞泉)