へつらう
「上司にへつらう」などのように使う「へつらう」という言葉。
「へつらう」は、漢字では「諂う」と書きます。
「へつらう」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「へつらう」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
へつらうの意味
「へつらう」には次の意味があります。
・人の気に入るように振る舞う。また、お世辞を言う。おもねる。追従(ついしょう)する。(出典:デジタル大辞泉)
つまり「へつらう」とは「相手に媚びて機嫌をとる、口先だけで褒める」という意味です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・資本や権力にへつらう学者たちが寄ってたかって実験材料にするだろう。
(出典:半村良『石の血脈』)
・滝沢が刑事だったころ、劉健一は笑みを浮かべてへつらってきたものだ。
(出典:馳星周『不夜城II鎮魂歌』)
・相手のへつらうような態度には、何かひどく犬を思わせるような卑屈さがあった。
(出典:ウェルズ/能島武文訳『モロー博士の島』)
・頭を下げてへつらうだけなら誰にでもできると、歌に託しているようでもあった。
(出典:茶屋二郎『遠く永い夢(下)-関ヶ原 戦勢逆転の真実』)
・藍家の助力を仰ぐことはあるかも知れぬが、媚びへつらうことはしない。
(出典:雪乃紗衣『彩雲国物語 外伝 2 藍より出でて青』)
類語
・尻尾を振る(しっぽをふる)
意味:力のある者に気に入られるように振る舞う。(出典:デジタル大辞泉)
・おべっか
意味:相手の機嫌をとろうとして、へつらったり、心にもないお世辞を言うこと。また、その言葉。おべんちゃら。(出典:デジタル大辞泉)
・媚びる(こびる)
意味:他人に気に入られるような態度をとる。機嫌をとる。へつらう。(出典:デジタル大辞泉)
・煽てる(おだてる)
意味:うれしがることを言って、相手を得意にさせる。何かをさせようと、ことさらに褒める。もちあげる。(出典:デジタル大辞泉)
・迎合(げいごう)
意味:自分の考えを曲げてでも、他人の気に入るように調子を合わせること。(出典:デジタル大辞泉)