俗物
「俗物根性」などのように使う「俗物」という言葉。
「俗物」は、音読みで「ぞくぶつ」と読みます。
「俗物」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「俗物」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
俗物の意味
「俗物」には次の意味があります。
・世間的な名誉や利益などに心を奪われている、つまらない人物。俗人。(出典:デジタル大辞泉)
「俗物」をわかりやすく言うと「名声や利益にばかりとらわれているくだらない人」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・ここまでくると、もはや俗物には見当がつかないと云うべきかも知れない。
(出典:坂口安吾『安吾新日本風土記』)
・その程度の数では低い評価の物差しか持たない俗物ばかりだといえる。
(出典:松本清張『証明』)
・あれを部屋に置いたまま鍵をかけ忘れるには、おれはあまりに俗物すぎた。
(出典:馳星周『夜光虫』)
・文学上の俗物の問題に就いては、言葉というものが非常に大切なテーマである。
(出典:戸坂潤『思想としての文学』)
・麻原が俗物であるということを知ったのは、全部信者から聞いたからです。
(出典:大澤真幸『戦後の思想空間』)
類語
・凡人(ぼんじん)
意味:世間に普通の、なみの人。ただの人。凡夫。ぼんにん。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・小者(こもの)
意味:手腕や地位のない、したっぱの取るに足りない者。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・くず
意味:役に立たない人のたとえ。(出典:デジタル大辞泉)
・ありきたり
意味:珍しくないこと。ありふれていること。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉 )
・陳腐(ちんぷ)
意味:古くさいこと。ありふれていて、つまらないこと。また、そのさま。陳套(ちんとう)。(出典: デジタル大辞泉 )