披瀝
「披瀝する」などのように使う「披瀝」という言葉。
「披瀝」は、音読みで「ひれき」と読みます。
「披瀝」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「披瀝」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
披瀝の意味
「披瀝」には次の意味があります。
・ 心の中を包み隠さずに打ち明けること。(出典:デジタル大辞泉)
普段あまり見かけない「瀝」という漢字には、「そそぐ」という意味があります。
「披(ひらき)瀝(そそぐ)」の意から、心の中を隠さず披露するという意味で使われます。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・この感情は貴方に向ってこそ全幅に求め披瀝してよいものだと信じます。
(出典:宮本百合子『獄中への手紙』)
・打ち解けて語ると言っても心の底を互いに披瀝するようなことはなかった。
(出典:田山花袋『田舎教師』)
・いずれにせよ、こうして余自身の披瀝を余儀なくされているのは事実である。
(出典:冲方丁『光圀伝』)
・私は真実の友として、心のなかのすべてを披瀝したのに、彼はほとんど無関心でした!
(出典:モーツァルト/服部龍太郎訳『モーツァルトの手紙』)
・あなたは私の感情の披瀝を、全然見当ちがいにとっていますね。
(出典:ドストエフスキー/北垣信行訳『貧しき人びと』)
類語
・告白(こくはく)
意味:秘密にしていたことや心の中で思っていたことを、ありのまま打ち明けること。(出典:デジタル大辞泉)
・激白(げきはく)
意味:隠していること、人の知らないことなどを、あからさまに打ち明けること。(出典:デジタル大辞泉)
・吐露(とろ)
意味:心に思っていることを、隠さずうちあけること。(出典:デジタル大辞泉)
・暴露(ばくろ)
意味:特に、悪事・秘密などをあばいて明るみに出すこと。(出典:デジタル大辞泉)
・カミングアウト
意味:公言すること。(出典:デジタル大辞泉)