清算
「2年前の罪を清算する」などのように使う「清算」という言葉。
「清算」は、音読みで「せいさん」と読みます。
「清算」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「清算」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
清算の意味
「清算」には次の二つの意味があります。
1 相互の貸し借りを計算して、きまりをつけること。
2 これまでの関係・事柄に結末をつけること。(出典:デジタル大辞泉)
それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。
清算の意味①「相互の貸し借りを計算して、きまりをつけること。」
「清算」の一つ目の意味は「相互の貸し借りを計算して、きまりをつけること。」です。
「会計を清算する」と使うと「会計を計算し、計算したお金の受け渡しを行う」といった表現になります。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・清算が終わるまでの暇潰しだったが、俺はこの手の男が嫌いではなかった。
(出典:押井守『Avalon 灰色の貴婦人』)
・清算に当たって彼が帳簿上のいくらかの損失をうけたことも事実です。
(出典:ハインライン『地球の緑の丘』)
・関根が借りたときは、ほかから借金してもきちんと清算しているのだ。
(出典:結城昌治『振られた刑事』)
・一番ごとに、賭けた金を清算するという、その約束で始められた勝負であった。
(出典:夢枕獏『風果つる街』)
類語
・棒引き(ぼうびき)
意味:貸借関係を終わりにすること。帳消し。(出典:デジタル大辞泉)
・相殺(そうさい)
意味:差し引いて、互いに損得がないようにすること。帳消しにすること。(出典:デジタル大辞泉)
・皆済(かいさい)
意味:借りた金を返しおわること。(出典:デジタル大辞泉)
・完済(かんさい)
意味:借金などをすべて返しおわること。(出典:デジタル大辞泉)
清算の意味②「これまでの関係・事柄に結末をつけること。」
「清算」の二つ目の意味は「これまでの関係・事柄に結末をつけること。」です。
「彼女との関係を清算する」と使えば「彼女とのこれまでの関係に結末をつける」という表現になります。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・いままで身につけたものはすっかり清算して、新しい出発をしたいんだ。
(出典:モーム/北川悌二訳『人間の絆(上)』)
・こうして自分自身の人生を清算するのが、僕にとって最良の方法と思う。
(出典:西村京太郎『みちのく殺意の旅』)
・自分が墓に入る時しか清算のタイミングがないと思ってたみたいだからね。
(出典:竜騎士07『ひぐらしのなく頃に 7 皆殺し編』)
・どこかで、だれかに過去の清算をしてもらいたかったのかもしれない。
(出典:今村仁司『「大菩薩峠」を読む ―峠の旅人』)
類語
・払拭(ふっしょく)
意味:はらいぬぐうこと。すっかりぬぐいさること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・けじめ
意味:物事の境目。境界。区切れ。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・決着(けっちゃく)
意味:物事のきまりがついて終わりになること。(出典:デジタル大辞泉)
・処理(しまつ)
意味:物事に決まりをつけること。かたづけること。しめくくり。(出典:精選版 日本国語大辞典)