混迷
「混迷を深める」などのように使う「混迷」という言葉。
「混迷」は、音読みで「こんめい」と読みます。
「混迷」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「混迷」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
混迷の意味
「混迷」には次の意味があります。
・いろいろの事が入り混じって、わけがわからなくなること。入り乱れて、秩序を失い、先の見通しがつかなくなること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「混迷の時代」で「混乱し先行きが見えない時代」という意味になります。
「混」は「入り乱れる」、「迷」は「まよう」を意味する漢字です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・評論のそういう努力の方向にかかわらず、そこにも困難と混迷の時代的な色がある。
(出典:宮本百合子『昭和十五年度の文学様相』)
・その彼女がいないなんて言い出したもんだから、事態は混迷を極める一方。
(出典:小野不由美『悪霊シリーズ 3 悪霊がいっぱいで眠れない』)
・戦闘の混迷の中では、損傷の状況や操縦者の生死を確認する余裕はなかった。
(出典:賀東招二『フルメタル・パニック!5 終わるデイ・バイ・デイ(下)』)
・警察はそれを、LSDによる混迷状態時の妄言としか見做していないようだが、青木にはあれが優馬の本音と思えた。
(出典:貫井徳郎『天使の屍』)
・それに今は朝鮮という特殊な社会が彼を益々混迷にぶち込んだのである。
(出典:金史良『天馬』)
類語
・紊乱(びんらん)
意味:秩序・風紀などが乱れること。また、乱すこと。(出典:デジタル大辞泉)
・混線(こんせん)
意味:いくつかの話題が入りまじって、話が混乱すること。(出典:デジタル大辞泉)
・紛然(ふんぜん)
意味:物事が入り乱れてごたごたしているさま。(出典:デジタル大辞泉)
・蕪雑(ぶざつ)
意味:物事が雑然としていて整っていないこと。また、そのさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・錯乱(さくらん)
意味:入り乱れて秩序がなくなること。ごちゃごちゃになること。特に、感情や思考が混乱すること。(出典:デジタル大辞泉)