漸次
「人口が漸次減少する」などのように使う「漸次」という言葉。
「漸次」は、音読みで「ぜんじ」と読みます。
「漸次」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「漸次」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
漸次の意味
「漸次」には次の意味があります。
・しだいに。だんだん。(出典:デジタル大辞泉)
「漸次」は副詞として使う言葉で、「緩やかに、徐々に」という意味です。
具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・柱をもつて人物を切るといつた絵画上の苦心の傾向に漸次移動していつた。
(出典:小熊秀雄『小熊秀雄全集-19』)
・雪は空の高い処で出来てそれが漸次成長しながら地上に降りて来るものである。
(出典:中谷宇吉郎『雪』)
・その騒ぎの中から揺れて来る言葉の波は漸次に会議の流会を報らせて来た。
(出典:横光利一『上海』)
・これから漸次、物語の内容に比例して言葉の複雑な表現が要求される。
(出典:岸田国士『演劇一般講話』)
・かくの如くにして、わが東北文化の一面は漸次明らかにせらるべきである。
(出典:喜田貞吉『オシラ神に関する二三の臆説』)
類語
・逐年(ちくねん)
意味:年がたつにつれて物事が進行・変化すること。年々。多く副詞的に用いる。(出典:デジタル大辞泉)
・漸進(ぜんしん)
意味:順を追ってだんだんに進むこと。(出典:デジタル大辞泉)
・歩一歩(ほいっぽ)
意味:一歩一歩進むさま。少しずつ目標に近づくさま。(出典:デジタル大辞泉)
・時時刻刻/時々刻々(じじこっこく)
意味:しだいに。つぎつぎと。(出典:デジタル大辞泉)
・一寸刻み(いっすんきざみ)
意味:いっぺんに殺さず、少しずつ切って苦しめること。また、物事が少しずつ進行すること。(出典:デジタル大辞泉)