卑屈
「卑屈な様子」などのように使う「卑屈」という言葉。
「卑屈」は、音読みで「ひくつ」と読みます。
「卑屈」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「卑屈」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
卑屈の意味
「卑屈」には次の意味があります。
・必要以上に自分を卑しめて、他にへつらうこと。おどおどしていじけていること。また、そのさま。 (出典:大辞林 第三版)
「卑屈」とは「自分で自分を必要以上に低く評価していじけていること」をいい、ネガティブな意味で使われます。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・社長秘書の一人が、卑屈な愛想笑いを浮かべて門の内側に立っていた。
(出典:大藪春彦『蘇える金狼 完結篇』)
・まったく、貧乏というやつは、人間をずいぶん卑屈にさせるものですよ!
(出典:ドストエフスキー/北垣信行訳『貧しき人びと』)
・自信がないから態度がどうしても卑屈になる。
(出典:東海林さだお『ショージ君の青春記』)
・言葉遣いと態度は卑屈だが、目はなにかに飢えて光っている。
(出典:馳星周『不夜城Ⅱ鎮魂歌』)
・どうせこんなもの、という投げかたは、人生に対する一番傲慢な卑屈さであると思う。
(出典:宮本百合子『ものわかりよさ』)
類語
・卑下(ひげ)
意味:自分を劣ったものとしていやしめること。へりくだること。(出典:デジタル大辞泉)
・劣等感(れっとうかん)
意味:自分が他人より劣っているという感情。(出典:デジタル大辞泉)
・いじける
意味:消極的で、おどおどしている。また、ひねくれる。(出典:大辞林 第三版)
・コンプレックス
意味:自分が他より劣っているという感情。劣等感。(出典:大辞林 第三版)
・謙遜(けんそん)
意味:へりくだること。控え目な態度をとること。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)