備忘録
「備忘録を残す」などのように使う「備忘録」という言葉。
「備忘録」は、音読みで「びぼうろく」と読みます。
「備忘録」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「備忘録」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
備忘録の意味
「備忘録」には次の意味があります。
・忘れたときの用意に用件などを書きとめておく帳面。メモ。(出典:デジタル大辞泉)
「備忘録」は「帳面」を意味しており、厳密に言えば書いてあるものは「備忘録」ではありません。
ですので正確には「備忘録に書く」や「備忘録を作る」と表現します。
具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・以上は私が父の備忘録のうちに見いだしたことであるが、次のことは母の口から直接きいた。
(出典:カザノヴァ/田辺貞之助訳『カザノヴァ回想録 第一巻』)
・その備忘録の中から少しばかりの閑談の種を拾い出してここに紹介してみようと思う。
(出典:寺田寅彦『マルコポロから』)
・仕事のための日記、備忘録としての日記、資料としての日記はもう数十牢も付けている。
(出典:恩田陸『ライオンハート』)
・備忘録の最後の頁にはこんな意味のことが書いてあった。
(出典:国枝史郎『沙漠の古都』)
・この全世界がことごとく、あの女の存在したことを思い出させる備忘録だ。
(出典:エミリー・ブロンテ/大和資雄訳『嵐が丘』)
類語
・覚書(おぼえがき)
意味:忘れないように書き留めておくこと。また、その文書。(出典:デジタル大辞泉)
・控え(ひかえ)
意味:忘れないように書きとめておくこと。また、その書いたもの。(出典:デジタル大辞泉)
・心覚え(こころおぼえ)
意味:忘れないための控えやしるし。メモ。(出典:デジタル大辞泉)
・書付(かきつけ)
意味:心覚え・記録などのために書きしるしたもの。(出典:デジタル大辞泉)
・メモランダム
意味:覚え書き。メモ。(出典:精選版 日本国語大辞典)