微細
「微細にわたる説明」などのように使う「微細」という言葉。
「微細」は、音読みで「びさい」と読みます。
「微細」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「微細」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
微細の意味
「微細」には次の二つの意味があります。
1 きわめて細かく小さいこと。転じて、些細(ささい)なこと。
2 地位・身分が低くいやしいこと。(出典:デジタル大辞泉)
それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。
微細の意味①「きわめて細かく小さいこと。転じて、些細(ささい)なこと。」
微細の一つ目の意味は「きわめて細かく小さいこと。転じて、些細(ささい)なこと。」です。
非常に細かく小さなものごとを指します。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・たとえばその一つとして微細な氷の粒となっていることも観測されている。
(出典:光瀬龍『たそがれに還る』)
・これ等が微細な実行問題となっては、種々な部分と、方法とに岐れます。
(出典:宮本百合子『男女交際より家庭生活へ』)
・能楽は大まかですが、またこれほど微細に入ったものはないと思います。
(出典:上村松園『簡潔の美』)
・でも、魅音の嬉しそうな顔を見る限り、それは微細な問題のようだった。
(出典:竜騎士07『ひぐらしのなく頃に 7 皆殺し編』)
類語
・細密(さいみつ)
意味:きわめて細かい所まで行き届いていること。(出典:デジタル大辞泉)
・精密(せいみつ)
意味:極めて細かい点にまで注意が行き届いていること。(出典:デジタル大辞泉)
・繊細(せんさい)
意味:ほそく小さいこと。ほっそりとして優美なこと。(出典:デジタル大辞泉)
・細かい(こまかい)
意味:物事が細部にわたっている。詳しい。(出典:デジタル大辞泉)
微細の意味②「地位・身分が低くいやしいこと。」
「微細」の2つ目の意味は「地位・身分が低くいやしいこと。」です。
今ではあまり使われませんが、地位や身分が低いことを言います。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・微細な私といふ一人が人の視線に洩れることは當然のことであつたのでせう
(出典:長塚節『教師』)
・彼は自分が微細の身であることを気にしている。
類語
・微賤(びせん)
意味:地位・身分が低くいやしいこと。(出典:デジタル大辞泉)
・卑賎(ひせん)
意味:地位・身分が低いこと。(出典:デジタル大辞泉)
・貧賤(ひんせん)
意味:貧しくて身分が低いこと。(出典:デジタル大辞泉)
・卑しい(いやしい)
意味:身分・社会的地位が低い。(出典:デジタル大辞泉)