虚像
「虚像に過ぎない」などのように使う「虚像」という言葉。
「虚像」は、音読みで「きょぞう」と読みます。
「虚像」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「虚像」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
虚像の意味
「虚像」には次の意味があります。
・あるものの実態とは異なるイメージ。特に、人物の実体に対する、世評、伝説などによって作り上げられた評価認識をいう。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「虚像」を分かりやすく言うと、「ある特定の人物の作られたイメージ」という意味になります。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・彼は清新な改革派の政治家という虚像に敗れ去ったのではないでしょうか。
(出典:柳美里『自殺』)
・そういうことになると、一体、どちらが実像で、どちらが虚像であるか。
(出典:井上靖『星と祭上』)
・虚像を打ち砕くために自らを滅ぼすことになっては目もあてられぬ。
(出典:田中芳樹『タイタニア2-暴風編』)
・スターの虚像をそのままに信じ切って、憧れて結婚までしようなんて。
(出典:赤川次郎『結婚案内ミステリー風』)
・何故なら、そもそも彼らはマスコミの作り出した虚像にすぎないのだから。
(出典:筒井康隆『48億の妄想』)
類語
・幻影(げんえい)
意味:感覚の錯誤によって、実際には存在しないのに、存在するかのように見えるもの。まぼろし。(出典:デジタル大辞泉)
・想像(そうぞう)
意味:現実には存在しない事柄を心の中に思い描くこと。(出典:デジタル大辞泉)
・空想(くうそう)
意味:現実にはあり得ないような事柄を想像すること。(出典:デジタル大辞泉)
・錯覚(さっかく)
意味:思い違い。勘違い。(出典:デジタル大辞泉)
・夢想(むそう)
意味:夢のようにあてもないことを想像すること。空想すること。(出典:デジタル大辞泉)