深化
「考えが深化する」などのように使う「深化」という言葉。
「深化」は、音読みで「しんか」と読みます。
「深化」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「深化」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
深化の意味
「深化」には次の意味があります。
・物事の程度が深くなること。また、それを深めること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「何らかの物事について、表面的なレベルではなく、奥底まで極める」といった意味です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・それは同時に彼の社会と人間に対する見方の深化と相い伴っていた。
(出典:ディケンズ/青木雄造,小池滋訳『荒涼館』)
・作家としてのよりひろがりと深化と芳醇化とをはげしく求める気持がある。
(出典:宮本百合子『獄中への手紙』)
・教養は何のために必要かというと、他ならぬ思想の展開深化のためにこそ必要なのだ。
(出典:戸坂潤『思想と風俗』)
・数学の中でさえ専門の細分深化してしまった現在では公平な評価がきわめて困難である。
(出典:藤原正彦『若き数学者のアメリカ』)
・ベルグソンが、知覚の拡大とか深化とかを言う場合も、殆ど同じ様な考えを抱いているのだろうと思われる。
(出典:小林秀雄『考えるヒント 3』)
類語
・深める(ふかめる)
意味:物事の程度を深くする。(出典:デジタル大辞泉)
・高ずる(こうずる)
意味:程度がひどくなる。つのる。(出典:デジタル大辞泉)
・掘り下げる(ほりさげる)
意味:深く調べたり考えたりする。(出典:デジタル大辞泉)
・突き詰める(つきつめる)
意味:物事を最後のところまできわめる。(出典:デジタル大辞泉)
・発展(はってん)
意味:物事が進み、ひろがっていくこと。より低い状態から、より高く、より完全に、より分化し、より豊かに、より複雑になっていくこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)