お茶を濁す
「お茶を濁すしかない」などのように使う「お茶を濁す」という言葉。
「お茶を濁す」は、「おちゃをにごす」と読みます。
「お茶を濁す」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「お茶を濁す」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
お茶を濁すの意味
「お茶を濁す」には次の意味があります。
・ お茶の作法を深く知らない者が、そこそこに繕ってすることから、いい加減にその場を繕ってごまかすこと。(出典:デジタル大辞泉)
茶道に通じていない人が、お茶をいい加減に出してその場を取り繕ったことから生まれた言葉で、「適当に取り繕ってその場をごまかすこと」という意味で使います。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・だがとにかく今はこう答えてお茶を濁す以外にできることはない。
(出典:五十嵐雄策『乃木坂春香の秘密(全16巻) 乃木坂春香の秘密 7』)
・何も話さずにお茶を濁すわけにもいかない。
(出典:原田宗典『東京困惑日記』)
・にわか勉強でなんでも、とにかくお茶を濁すよりほかはないのである。
(出典:中野好夫/安野光雅編『悪人礼賛 ―中野好夫エッセイ集』)
・曖昧にお茶を濁すという態度は通用しないのだろう。
(出典:月村奎『レジーデージー』)
・「そうだね」 といってお茶を濁す。
(出典:群ようこ『無印結婚物語』)
類語
・その場凌ぎ(そのばしのぎ)
意味:あとのことは考えずに、その場だけをとりつくろうこと。(出典:デジタル大辞泉)
・有耶無耶(うやむや)
意味:物事がどうなのかはっきりしないこと。(出典:デジタル大辞泉)
・ぬらりくらり
意味:態度などがはっきりせず、とらえどころのないさま。(出典:デジタル大辞泉)
・煙に巻く(けむにまく)
意味:大げさに言いたてて、相手をまどわせる。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・誤魔化す(ごまかす)
意味:本心を見やぶられないように、話をそらしたり、でまかせを言ったりして、その場やうわべをとりつくろう。(出典:デジタル大辞泉)