万事休す
「これで万事休す」などのように使う「万事休す」という言葉。
「万事休す」は、音読みで「ばんじきゅうす」と読みます。
「万事休す」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「万事休す」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
万事休すの意味
「万事休す」には次の意味があります。
・もはや施す手段がなく、万策尽きる。(出典:デジタル大辞泉)
わかりやすく言うと「もはやどうしようもなく、諦めるしかない状態」という意味です。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・お珊ならば知らず、この二つの武器がこの男の手に渡ったなら万事休す。
(出典:山田風太郎『銀河忍法帖』)
・その上友達が現われなかったので、万事休すという状態になったんですな。
(出典:クリスティ/松本恵子訳『エッジウェア卿の死』)
・が、彼らがなんといおうとも、彼はもはや万事休したことを知っていた。
(出典:トルストイ/中村白葉訳『アンナ・カレーニナ(下)』)
・わたくしに関する限りでは、彼女は万事休したと思ったのでしょう。
(出典:クリスティ/川崎淳之助,他訳『ミス・マープルのご意見は? 2』)
・でも、主人は、もう万事休したことに気づいているんじゃないかしら。
(出典:A・バートラム・チャンドラー『銀河辺境シリーズ(全25巻) 23 外伝8/銀河辺境の彼方』)
類語
・絶体絶命(ぜったいぜつめい)
意味:どうにも逃れようのない、差し迫った状態や立場にあること。(出典:デジタル大辞泉)
・八方塞がり(はっぽうふさがり)
意味:どの方面にも差し障りがあって、手の打ちようがないこと。(出典:デジタル大辞泉)
・絶望(ぜつぼう)
意味:希望を失うこと。全く期待できなくなること。(出典:デジタル大辞泉)
・進退窮まる(しんたいきわまる)
意味:どうすることもできない窮地に追いつめられること。(出典:故事成語を知る辞典)
・年貢の納め時(ねんぐのおさめどき)
意味:悪事をしつづけた者が、捕まって罪に服する時。転じて、物事をあきらめなくてはならない時。(出典:デジタル大辞泉)