根本
「問題の根本」などのように使う「根本」という言葉。
「根本」は、音読みで「こんぽん」と読みます。
「根本」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「根本」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
根本の意味
「根本」には次の二つの意味があります。
1 物事が成り立っている基礎になるもの。おおもと。
2 物事のおこり。(出典:デジタル大辞泉)
それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。
根本の意味①「物事が成り立っている基礎になるもの。おおもと。」
「根本」の一つ目の意味は「物事が成り立っている基礎になるもの。おおもと。」です。
分かりやすくいうと、「土台、あるべき姿」といった意味になります。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・それができないのは製作者の出発点に根本的な誤謬ごびゅうがあるためであろう。
(出典:寺田寅彦『映画芸術』)
・それはきっと根本的な特徴についてはほんものと一致しているんですわ。
(出典:原田義人『城』)
・この運動が他から区別されねばならない根本的な特徴は何処にあるか。
(出典:戸坂潤『科学方法論』)
・彼は根本において正直な人間であり、恐れなどというものを知らなかった。
(出典:原田義人『流刑地で』)
類語
・基礎(きそ)
意味:ある物事を成り立たせる、大もとの部分。(出典:デジタル大辞泉)
・基本(きほん)
意味:判断・行動・方法などのよりどころとなる大もと。(出典:デジタル大辞泉)
・基盤(きばん)
意味:物事を成立させるための基礎となるもの。(出典:デジタル大辞泉)
・基底(きてい)
意味:ある物事の基礎となるもの。(出典:デジタル大辞泉)
根本の意味②「物事のおこり。」
「根本」の二つ目の意味は「物事のおこり。」です。
分かりやすくいうと、物事の「最初、はじまり。」という意味になります。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・これがつまりイギリスのロマンティシズムというものの根本なんです。
(出典:深瀬基寛『悦しき知識』)
・そんなにもよく似たふたごに生れたことが私の大罪を犯す根本動機でした。
(出典:江戸川乱歩『双生児』)
・私をして歩き出さしめた根本があるのです。
(出典:岡本かの子『仏教人生読本』)
・こうしておまえは自分で自分の王国の崩壊する根本を作ったのだから、誰も他人をとがめることはできない。
(出典:中山省三郎『カラマゾフの兄弟』)
類語
・本源(ほんげん)
意味:物事のおおもと。(出典:デジタル大辞泉)
・根源(こんげん)
意味:物事の始まり。(出典:デジタル大辞泉)
・根本(ねもと)
意味:物事の基本。(出典:デジタル大辞泉)
・根子(ねっこ)
意味:物事の大もとの部分。(出典:デジタル大辞泉)