拙速
「拙速に過ぎる」などのように使う「拙速」という言葉。
「拙速」は、音読みで「せっそく」と読みます。
「拙速」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「拙速」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
拙速の意味
「拙速」には次の意味があります。
・できはよくないが、仕事が早いこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
「拙」は「劣っている、つたない」、「速」は「はやい」を意味する漢字です。
「拙速」は悪い意味で使うことも多いので注意が必要です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・実直で、命令に対しては何より拙速を尊ぶ実戦派の武士であった。
(出典:半村良『戦国自衛隊』)
・こういうことは拙速なくらいの方が望ましい。
(出典:佐島勤『魔法科高校の劣等生 3 九校戦編 <上>』)
・武芸は、刀法、槍術に限らず、巧妙さよりも拙速をよしとする。
(出典:峰隆一郎『人斬り弥介 第2巻 平三郎の首』)
・だがそうかといって、拙速主義で下手な計画を推し進めることは、なにもしないのより、まだ悪い。
(出典:アーサー・C・クラーク『渇きの海』)
・大軍による力攻めができない以上、拙速を択るしかないのだ。
(出典:井上祐美子『五王戦国志7 暁闇篇』)
類語
・稚拙(ちせつ)
意味:幼稚で未熟なこと。(出典:デジタル大辞泉)
・拙筆(せっぴつ)
意味:つたない文字や文章。(出典:デジタル大辞泉)
・早急(さっきゅう)
意味:非常に急ぐこと。(出典:デジタル大辞泉)
・拙作(せっさく)
意味:出来栄えのまずい作品。(出典:デジタル大辞泉)
・即席(そくせき)
意味:その場ですぐにすること。(出典:デジタル大辞泉)