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鬨とは?意味、類語、使い方・例文をわかりやすく解説

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「鬨をあげる」などのように使う「鬨」という言葉。

「鬨」は、訓読みで「とき」と読みます。

「鬨」とは、どのような意味の言葉でしょうか?

この記事では「鬨」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。

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鬨の意味

「鬨」には次の二つの意味があります。

1 合戦で、士気を鼓舞し、敵に対して戦闘の開始を告げるために発する叫び声。
2 多数の人が、一度にどっとあげる声。(出典:デジタル大辞泉)

それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。

鬨の意味①「合戦で、士気を鼓舞し、敵に対して戦闘の開始を告げるために発する叫び声。」

「鬨」の一つ目の意味は「合戦で、士気を鼓舞し、敵に対して戦闘の開始を告げるために発する叫び声。」です。

一般には、大将が「えいえい」と声を上げた後、皆が「おう」と叫び、これを三度繰り返します。
時代劇の合戦シーンなどでよく見かけます。

小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。

使い方・例文

・高地にあるわれわれへ、谷間からをあげて、登ってきた。
(出典:吉川英治『新書太閤記』)

・ばらばらで情けないであったが五十人かそこらしかいないのだから仕方ない。
(出典:町田康『パンク侍、斬られて候』)

・宗茂二千の兵一度にを挙げて押し寄せた。
(出典:菊池寛『碧蹄館の戦』)

・徳川方の第一隊と第二隊とはさっと横にひらいて、全員がをつくり、同時に弓銃手が、朝倉方に向って斉射した。
(出典:海音寺潮五郎『新太閤記(二)』海音寺潮五郎『新太閤記(二)』)

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類語

勝鬨(かちどき)
意味:戦いに勝った時あげる鬨の声。(出典:精選版 日本国語大辞典)

凱歌(がいか)
意味:戦いに勝ったときに歌う喜びの歌。(出典:デジタル大辞泉)

喊声(かんせい)
意味: 大勢で突撃をする時などにあげる、わめき叫ぶ声。(出典:精選版 日本国語大辞典)

吶喊(とっかん)
意味:大勢の者が一時に大声をあげて叫ぶこと。鬨の声をあげること。(出典:精選版 日本国語大辞典)

鬨の意味②「多数の人が、一度にどっとあげる声。」

「鬨」の二つ目の意味は「多数の人が、一度にどっとあげる声。」です。

①の意味から転じて、戦場以外で大勢の人が一度にあげる声のことも指します。

小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。

使い方・例文

・「いや本当に待っていたのである」 聴衆は三たびを揚げた。
(出典:夏目漱石『野分』)

・内陣に群がった無数の鶏は、彼等の姿がはっきりすると、今までよりは一層高らかに、何羽もをつくり合った。
(出典:芥川竜之介『神神の微笑』)

・驚いて飛び退くと、そのあとから何千何万とも知れぬ熊蜂が一度にと飛び出して、三人の悪者に飛びかかって、滅茶滅茶に刺して刺して刺し殺してしまった。
(出典:夢野久作『猿小僧』)

・大人や子供や男や女が、一度にを上げて集まって来て、四挺の駕籠を取り巻いてしまった。
(出典:国枝史郎『生死卍巴』)

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類語

雄叫び(おたけび)
意味:勇ましく叫ぶこと。また、その声。(出典:デジタル大辞泉)

咆哮(ほうこう)
意味:ほえさけぶこと。獣などがほえたけること。(出典:精選版 日本国語大辞典)

怒号(どごう)
意味:怒って、大声でどなること。また、その声。(出典:デジタル大辞泉)

喚声(かんせい)
意味:大声で叫ぶ声、呼ぶ声。(出典:精選版 日本国語大辞典)

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