馬耳東風
「何を言っても馬耳東風である」などのように使う「馬耳東風」という言葉。
「馬耳東風」は、音読みで「ばじとうふう」と読みます。
「馬耳東風」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「馬耳東風」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
馬耳東風の意味
「馬耳東風」には次の意味があります。
・他人の意見や批評に注意を払わず聞き流すこと。(出典:大辞林 第三版)
「馬耳」は「馬の耳」、「東風」は「東から吹く風」、つまり「春風」を意味します。
「馬耳東風」は、他人の話を聞き流す人を、耳に春風が吹きつける馬に喩えた四字熟語です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・肯定するでもなく否定するでもなく、まるで馬耳東風とでもいうふうな無表情である。
(出典:鮎川哲也『朱の絶筆』)
・この人間ども、そこの毛玉ども、我関せずの馬耳東風のぬけぬけとした面がまえでこの場を切り抜けられると思うな。
(出典:森見登美彦『有頂天家族』)
・事務部長なんか、また始まったか、ぐらいにしか思ってないから馬耳東風をきめこんで涼しい顔をしてるよ。
(出典:高杉良『生命燃ゆ』)
・この言いかたには、多少底意地の悪いものがひそんでいないでもないのだが、さいわいエルキュール・ポワロには馬耳東風だった。
(出典:クリスティ/深町眞理子訳『クリスティの六個の脳髄』)
・三谷が信書の秘密を持ち出して、何度叱ろうと、これだけは馬耳東風である。
(出典:城山三郎『打出小槌町一番地』)
類語
・馬の耳に念仏(うまのみみにねんぶつ)
意味:馬にありがたい念仏を聞かせても無駄である。いくら意見をしても全く効き目のないことのたとえ。(出典:デジタル大辞泉)
・犬に論語(いぬにろんご)
意味:いくら道理を説いて聞かせても益がないことのたとえ。(出典:デジタル大辞泉)
・蛙の面に水(かえるのつらにみず)
意味:どんな仕打ちをされても、全く平気でいること。しゃあしゃあとしているさま。(出典:大辞林 第三版)
・豚に真珠(ぶたにしんじゅ)
意味:貴重なものも、価値のわからない者には無意味であることのたとえ。(出典:デジタル大辞泉)
・猫に小判(ねこにこばん)
意味:価値のわからない者に高価なものを与えても無駄であることのたとえ。(出典:大辞林 第三版)