香具師
「香具師たち」などのように使う「香具師」という言葉。
「香具師」は、熟字訓読みで「やし」と読みます。
「香具師」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「香具師」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
香具師の意味
「香具師」には次の意味があります。
・ 盛り場・縁日・祭礼などに露店を出して商売したり、見世物などの興行をしたりする人。(出典:デジタル大辞泉)
「香具師」をわかりやすく言うと、縁日などで露店を出している的屋のことです。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・どれもが香具師の手に掛かると生き生きし、しかも決して高価ではない。
(出典:泡坂妻夫『蔭桔梗』)
・香具師というものはあれでなかなか生やさしいものではないと思う。
(出典:横溝正史『空蝉処女』)
・インチキを売り物にしている香具師なんかを見ると、腹が立ちましたよ。
(出典:西村京太郎『浅草偏奇館の殺人』)
・日本で香具師という職業が、いつ、どのように発生したか、よくわからない。
(出典:山田風太郎『風来忍法帖』)
・香具師や手品師や軽業師などは、掛小屋の前で大声を張りあげていた。
(出典:ヴェルヌ/江口清訳『皇帝の密使(上)』)
類語
・的屋(てきや)
意味:縁日や盛り場など、人通りの多い場所で露店をだして呼び売りをしたり、見世物を興行したりするのを業とする者。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・大道商人(だいどうしょうにん)
意味:道路のかたわらに露店を出して商売をする人。(出典:デジタル大辞泉)
・露天商(ろてんしょう)
意味:一戸を構えず、露天で行う商売。(出典:デジタル大辞泉)
・三寸(さんずん)
意味:祭日や縁日に小間物・おもちゃ・飴・菓子などを台の上に並べ、口上を述べて売る大道商人。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・コロビ
意味:大地に座って威勢よく啖呵(たんか)(口上)をつける商売(出典:世界大百科事典)