食傷
「食傷気味になる」などのように使う「食傷」という言葉。
「食傷」は、音読みで「しょくしょう」と読みます。
「食傷」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「食傷」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
食傷の意味
「食傷」には次の意味があります。
・同じ食べ物がつづいて食べ飽きること。また比喩的に、同じような物事に接することが多くて、飽きていやになること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「食傷」には「食中毒」という意味もありますが、転じて、上記のように「飽きて嫌になること」という意味で使うことがほとんどです。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・聞かされる方が明らかに食傷気味になっているのだが、お構いなしである。
(出典:米原万里『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』)
・やたらに裸体を見せられたって、食傷するばかりで、さすがの私もウンザリした。
(出典:坂口安吾『安吾巷談』)
・僕はテレビはよく見るのだが、お笑い番組には完全に食傷した。
(出典:山口瞳『還暦老人ボケ日記』)
・ぼく自身現実的な風景に多分に食傷しているせいか、このような非現実的な風景を愛好する。
(出典:横溝正史『金田一耕助の冒険1』)
・その手の電話には食傷気味だったので、私は誰からの電話なのかという興味も湧かなかった。
(出典:有栖川有栖『海のある奈良に死す』)
類語
・大概(たいがい)
意味:一般的であること。ありふれていること。(出典:大辞林 第三版)
・飽食(ほうしょく)
意味:飽きるほど十分に食べること。(出典:大辞林 第三版)
・退屈(たいくつ)
意味:飽き飽きして嫌けがさすこと。(出典:デジタル大辞泉)
・辟易(へきえき)
意味:閉口すること。うんざりすること。(出典:大辞林 第三版)
・徒然(つれづれ)
意味:することがなくて退屈なこと。(出典:デジタル大辞泉)