須く
「すべからく大切であるべきもの」などのように使う「須く」という言葉。
「須く」は、訓読みで「すべからく」と読みます。
「須く」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「須く」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
須くの意味
「須く」には次の意味があります。
・ 当然なすべきこととして。本来ならば。(出典:精選版 日本国語大辞典)
わかりやすく言うと「しなければならない」という意味です。
本来は、「須く~べし」「須く~べきである」と使います。
「すべて」という意味はありません。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・すべからく大衆にアピールする外交術を身につけるべきである。
(出典:豊田穣『松岡洋右――悲劇の外交官――(上)』)
・明日は国語のテストがあるので、学生はすべからく家で勉強をするべきです。
(出典:平坂読『ラノベ部 第3巻』)
・知識は人間にとってすべからく大切であるべきものだが、できれば知りたくなかった。
(出典:西尾維新『化物語(上)』)
・人はすべからく未来など知るべきではないのだ!
(出典:有沢まみず『いぬかみっ!03』)
・「読む本」はすべからく買って読むべし、というのが私のかねてからの持論である。
(出典:林望『テーブルの雲』)
類語
・言うまでもない(いうまでもない)
意味:あれこれ言う必要のないほどわかりきったことである。もちろんである。(出典:デジタル大辞泉)
・必ず(かならず)
意味: 例外のないさま。きまって。いつでも。(出典:デジタル大辞泉)
・当たり前(あたりまえ)
意味:だれが考えてもそうであるべきだと思うこと。当然なこと。また、そのさま。(出典:大辞林 第三版)
・無論(むろん)
意味:論じる必要のないほどはっきりしているさま。言うまでもなく。もちろん。(出典:デジタル大辞泉)
・当然(とうぜん)
意味:道理の上から考えて、そうなるのがあたりまえであること。だれがどう考えても、もっともであること。また、そのさま。(出典:大辞林 第三版)