面持
「鎮痛な面持」などのように使う「面持」という言葉。
「面持」は、訓読みで「おももち」と読みます。
「面持」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「面持」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
面持の意味
「面持」には次の意味があります。
・ある感情の表れている顔つき。表情。(出典:)
気持ちが顔に現われている様子を指す言葉です。
「表情」には、感情の現れた顔つきの意味のほかに、心情を外部に現すことの意味もありますが、「面持ち」は、外部に現れた心持ちの意味だけを表します。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・父はいつもそのピアノを背にして、気むずかしい面持で机に向っていた。
(出典:武田泰淳『快楽』)
・そして不思議なことを聞くという面持で芳枝の顔をじっと見詰めている。
(出典:福永武彦『風土』)
・なにをするつもりでホテルへ入ったのかをわすれたような面持である。
(出典:阿部牧郎『オフィス街のエロス』)
・男子も女子もみな緊張した面持で、新しい受持の坂部先生を待っていた。
(出典:三浦綾子『銃口』)
・水島はそんな状況をながめてから、緊張した面持で社へ入っていった。
(出典:巖谷大四『懐しき文士たち 昭和篇』)
類語
・顔色(かおいろ)
意味:感情の動きの表れた顔のようす。顔つき。機嫌。(出典:デジタル大辞泉)
・面構え(つらがまえ)
意味:顔つき。特に、強そうな顔のようすにいう。(出典:デジタル大辞泉)
・形相(ぎょうそう)
意味:かおつき。すがた。現在では恐ろしい感じをうける顔つきをいう。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・相好(そうごう)
意味:顔かたち。顔つき。表情。(出典:デジタル大辞泉)
・気色(きしょく)
意味:心の状態が外面にあらわれたようす。顔色。表情。(出典:デジタル大辞泉)