陰気
「陰気な性格」などのように使う「陰気」という言葉。
「陰気」は、音読みで「いんき」と読みます。
「陰気」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「陰気」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
陰気の意味
「陰気」には次の意味があります。
・気分・雰囲気・天候などが、晴れ晴れしないこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
「陰気」には他にも「万物生成の根本となる二気の一。陰の気。(出典:デジタル大辞泉)」という意味があります。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・わたしは彼女がわたしの喪のために陰気になることを欲しなかったのだ。
(出典:ジッド/石川淳訳『背徳者』)
・大きなからだを猫背に曲げて陰気な顔をしていつでも非常に急いでいる。
(出典:寺田寅彦『イタリア人』)
・大阪の商業的活動と、この陰気な場所との対照は、極端なものであった。
(出典:モース・エドワード・シルヴェスター『日本その日その日』)
・彼は低い、机に似た将棋盤の前に坐って恐ろしく陰気な音で吹き続けた。
(出典:モース・エドワード・シルヴェスター『日本その日その日』)
・御覧の通り、どこかの鍵穴から覗いた陰気な室内の光景が現われました。
(出典:夢野久作『ドグラ・マグラ』)
類語
・陰性(いんせい)
意味:消極的で、陰気なこと。内にこもっている感じであること。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・内向(ないこう)
意味:心のはたらきが自分の内部に向かうこと。(出典:デジタル大辞泉)
・陰気臭い(いんきくさい)
意味:陰気な感じがする。(出典:デジタル大辞泉)
・しんねりむっつり
意味:態度・性質などが陰気で、心に思うことをはっきりと言わないさま。(出典:デジタル大辞泉)
・陽気(ようき)
意味:気分。雰囲気などがはればれしていること。にぎやかで明るいこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)