門前払い
「門前払いを食う」などのように使う「門前払い」という言葉。
「門前払い」は、「門前」を音読み、「払い」を訓読みで「もんぜんばらい」と読みます。
「門前払い」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「門前払い」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
門前払いの意味
「門前払い」には次の意味があります。
・来訪者に面会せずに、帰らせること。(出典:デジタル大辞泉)
「門前払い」は、もともと「江戸時代の追放刑」を意味する言葉ですが、転じて「来訪者に対して面会すらせずに帰らせること」という意味で使います。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・最初の交渉で門前払いを食らわされたことを根に持っているのかも知れない。
(出典:池井戸潤『下町ロケット』)
・門前払いされたら、泥棒のまねごとをしても中に入り込むつもりだった。
(出典:牧野修『アロマパラノイド 偏執の芳香』)
・だが、相手にもされず、門前払いをくわされると、どういうことになるか。
(出典:難波利三『てんのじ村』)
・母親は取材を門前払いした補導の日のことをおぼえていた。
(出典:石田衣良『うつくしい子ども』)
・正面から門を叩いたのでは、門前払いを食わされるばかりである。
(出典:森村誠一『ファミリー』)
類語
・玄関払い(げんかんばらい)
意味:来客を、面会しないで追い返すこと。(出典:デジタル大辞泉)
・一蹴(いっしゅう)
意味:すげなくはねつけること。(出典:デジタル大辞泉)
・突っ撥ねる(つっぱねる)
意味:要求や願いなどを手厳しく断る。拒否する。(出典:デジタル大辞泉)
・否む(いなむ)
意味:断る。嫌がる。辞退する。(出典:デジタル大辞泉)
・けんもほろろ
意味:《「けん」「ほろろ」はともに雉の鳴き声。あるいは「ほろ」は「母衣打ち」からか。また、「けん」は「けんどん(慳貪)」「けんつく(剣突)」の「けん」と掛ける》人の頼み事や相談事などを無愛想に拒絶するさま。取りつくしまもないさま。(出典:デジタル大辞泉)