銃創
「体には銃創の痕があった」などのように使う「銃創」という言葉。
「銃創」は、音読みで「じゅうそう」と読みます。
「銃創」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「銃創」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
銃創の意味
「銃創」には次の意味があります。
・銃弾で撃たれてできた傷。(出典:デジタル大辞泉)
創傷の一種で、その成因が、小銃、猟銃、拳銃、機関銃などの小火器より発射された銃弾によるものを言います。
医学用語では、「射創」と言います。
銃弾は人体内に入り、弾道の周囲組織を傷つけながら運動エネルギーがなくなるか、人体を貫通するまで進みます。
銃弾の身体への侵入口を「射入口」といい、貫通した場合には出口となる「射出口」もできます。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・被害者は肩胛骨のあたりに銃創を受けただけで、生命に別条はない。
(出典:松本清張『球形の荒野 新装版(下)』)
・その青年は脚部に銃創があり、そのほかにも逃れられない証拠があったのでしょう。
(出典:横溝正史『刺青された男』)
・市会議員の命を奪ったのは、小口径の拳銃による、後頭部の銃創だった。
(出典:パトリシア・コーンウェル『検屍官』)
・ふとももの銃創は実際にこの二、三日あまりのあいだに急速によくなってきていたのだ。
(出典:山田風太郎『軍艦忍法帖』)
・頬に銃創をうけたらしく、半顔が血だらけになっている。
(出典:司馬遼太郎『国盗り物語』)
類語
・鉄砲傷(てっぽうきず)
意味:鉄砲でうたれた傷。銃傷。銃創。(出典:デジタル大辞泉)
・銃傷(じゅうしょう)
意味:銃弾によるきず。鉄砲傷。銃創。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・射創(しゃそう)
意味:拳銃(けんじゅう)、散弾銃、小銃などの軽火器や空気銃の弾丸、または砲弾や爆弾の破片などによる創傷(そうしょう)をいい、古くは銃創といった。(出典:日本大百科全書(ニッポニカ))
・弾創(だんそう)
意味:銃弾またはその破片によって受けた傷。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・創傷(そうしょう)
意味:損傷、傷害、外傷ともいう。身体表面、粘膜面、臓器表面が外的刺激によって断裂し、開放部をもつものをいう。体の内外部を問わず、消化管や尿道などの内腔にもある。成因や形状によって、切創、刺創、割創、挫創、裂創、擦創、銃創、爆創、咬創などに分けられる。(出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典)