野次馬
「現場の野次馬」などのように使う「野次馬」という言葉。
「野次馬」は、訓読みで「やじうま」と読みます。
「野次馬」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「野次馬」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
野次馬の意味
「野次馬」には次の意味があります。
・自分に関係のないことに、興味本位で騒ぎ立て、見物すること。また、人のしりについて騒ぎ回ること。また、その人々。(出典:デジタル大辞泉)
言い換えると、自分の好奇心にまかせて事件のあった場所へ危険を顧みず、駆けつけて見物し、見たことを真相を確かめもせずに他の人へ語り回ること、またはそういう人のことを指します。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・ぼくには野次馬を眺めたり気にしたりしている余裕はなかったのである。
(出典:眉村卓『不定期エスパー2』)
・そういう野次馬同士のあいだで、押したり押されたりの騒ぎが始まった。
(出典:内田康夫『天河伝説殺人事件(上)』)
・既に表の通りには二、三人の野次馬が立っていて面白そうに眺めている。
(出典:青島幸男『人間万事塞翁が丙午』)
・三人が進むに連れて、野次馬の視線も動いて追いかけてくるのを感じた。
(出典:宮部みゆき『蒲生邸事件』)
・呆気に取られる梨乱と野次馬たちの前で、刀は一人の青年に姿を変えた。
(出典:ろくごまるに『封仙娘娘追宝録3 泥を操るいくじなし』)
・まあ、私だって野次馬なんだけど、たった一人真実を知っている野次馬。
(出典:牧野修『ファントム・ケーブル』)
・映画館の所まで来ると逃げて来る人と野次馬とがぶつかって戦場のような騒ぎだ。
(出典:平岩弓枝『女の四季』)
・物見遊山とも野次馬とも違うが、慣れた祭りをこなすような様子に見えた。
(出典:伊坂幸太郎『ゴールデンスランバー』)